rockin'on presents COUNTDOWN JAPAN 09/10@幕張メッセ国際展示場1〜8ホール、イベントホール(12/28〜12/30)

december-122010-01-08


自分にとって3回目の年末フェス。恒例の幕張へ前3日、参加してきました。


華やかで日常からかけ離れたロックの宇宙。その宇宙が今年は違う色に染まっていた。その話は最後に書こうと思う。
だいぶ時間が経っているので非常に簡単にいきます。

12/28(月)

見たアクト

恒例・渋谷社長の前説(朝礼)から開始。9mmは3曲くらい聴いてアースを後にする。前に見たときよりちょっと骨太な印象だったかな。コスモステージ、超満員の入口を抜けて奥に入ると、左腕に喪章をつけたアナログフィッシュ。ドラムが違うだけで、去年とはまるで別のバンドのようだった。「僕たちは誠実に音楽を続けていくことを決意しました」というMCの後のLIFE GOES ONがよかった。なかなかタイミングが合わないのだけれど、ワンマンにも足を運びたいと思うバンド。
ゲッチン片平さんを見ながらアストロで一休み。DJブースがでかくなり、みなとやが飲食ブースに戻ったことで魚臭さも改善。
奥田民生の後に筋少、自分の中のテンションを無理に上げた感もあったが「たかぎー?」「ブー!」が本物でできたのは嬉しかった。大槻ケンヂみたいなお父さんが欲しい・笑。
そしてこんな機会でないと見ないだろうゴスペラーズはやはりよかった。10年くらい前のアルバム・ラブノートしか知らなかったが、結構曲を知っていた自分にびっくり。ゴスペラーズって踊るんですね。忌野清志郎のカバー(スローバラード)を唄ってた。ダイノジで踊り、ユニコーンの「大迷惑」、あのでかいアースに雪を降らせる演出の「雪の降る町」が良かった。

12/29(火)

見たアクト

10月下旬に怒髪天@AXで出てきた氣志團、今日はゆっくり見ました。とーしのはーじめの○(自粛)はーじめー。爆。エンターテイメントでした。アスパラはしっかりみたのは初めて。しのっぴユルくて面白いのに音はかっこいい。ウナギ系と言っていた曲がよかった。バースデー、チバのかすれた声がよかった。涙がこぼれそう、好き。この前のツアーは行けなかったけど、今度は行ければいいなー。ストレイテナーは友人らと後ろのほうでみてたが、ディスコグラフィーひなっち前へつっこむ。最後1曲を聴きながらドーパンのためにギャラクシーへダッシュ。去年は逆(ギャラクシー→アース)へ走ったな〜(理由:パフュームみるため)。
ドーパンは近くで踊ってた黄色のTシャツの兄さんと一緒にわっしょいわっしょい踊ってた。しかしドーパンでサークルとは、フェスってスゲー。
ひと休みしてFBY。去年のカウントダウンの瞬間に参加できなかったので、背中からバルーンマシーンが生で見られて嬉しかった。ケンジさんよかったねー。1曲目からファッカーでびっくりしたが、ライブは、TGMXの声はやっぱいいなー。
そして2年ぶりのビークル。あのコールが苦手なのでヒきつつ、でもライブは楽しい。ヒダカさんのかすれっぽい声がいい。ゲストでアスパラが飛び込んできて嬉しかった。
この日、何度かDJブースにも足を運んだが何を見たか忘れてしまった…。

12/30(水)

見たアクト

ぼんやりしながら遠くから時雨をみる。話題の若手、OKAMOTO'Sをちらりとみて、しょっぱなから入場規制がかかってたオウガへ。去年までコスモだったので規制がかかって当然とおもう。この前のツアーと同じ感じの演出、今回も独特の世界に入り込んできた。深い海のようだ。そのままノベンバー、なんとなくまったり系だと思っていたら結構パワフルでびっくりした。ハイエイタスはこないだ見たばっかりなので蹴ってDJへ。アゲアゲをほぼ完璧に踊る前田さん、‘アイラブパフューム’とプリントされたTシャツをシャツの中に着こんでたピエール中野に爆笑しつつ、これもまたこんな機会でないと見られないだろう(こっちはチケットとれないって意味で)の事変。林檎かわいいなー、すげー声だなー、師匠のベースかっこいいなー。拡声器で唄う林檎、あの拡声器の音をどうやってマイクに拾っているんだとみたら、マイクがガムテでぐるぐる巻きつけてあった。演出もよかった。
シメはサカナ。新曲がよかった。シンシロがヒットして大きく前進した2009年だったので、次の新譜がどんな風か気になってた。それだけにアルクアラウンドがすごくよくてさらに好きになった。ライブもよかった。

食べたものは毎度おなじみハム焼き、みなとやの納豆とほっけ(毎日朝ごはんはコレ)、奄美のつけめん(今年はイマイチ)、他いろいろ。太って帰りました…。
呑んだものはビールとかビールとか。去年まで残響ブースがあったところに新たな店、しかし内容は同じバンドのカクテル屋。フレッシュトイスがちょう美味しかった!!毎日何杯も飲んだ。そりゃ太るわ…。ポリが観れなくて残念。カヨ最後の武道館も行けそうにないしな(涙)

最後に

12月25日の夜、そのニュースをニュースサイトで見たときは声をあげて驚いた。そして信じることが出来なかった。何度も活字を見なおした。
待って、待って、お願いだから待って。
何があったんだ、どうしてなんだ。なぜ、なぜ、なぜ?
どんなに考えても泣いても、そこに事実はひとつしかなかった。
29歳という若さで、たくさんのオーディエンスを遺して、彼は旅立ってしまった。

参加者の皆様へのお知らせ
既に報じられていますように、フジファブリック志村正彦氏が12月24日にご逝去されました。皆さんもご存知のように、フジファブリックは夏も冬も私達のフェスにいつも出演してくれ共に歩んできてくれたアーティストです。皆さんと同じように私達も大きなショックを受けています。とても残念ですし、取り返しのつかない悲しみを感じています。
フジファブリックの公式サイトでも発表されている通り、カウントダウン・ジャパンの12月30日の出演はキャンセルされました。この事によるチケットの払い戻し、代わりのアーティストの出演はありません。
なお、12月30日のアース・ステージは予定通り13時に開演します。
志村正彦氏のご冥福を謹んでお祈りします。


COUNTDOWN JAPAN09/10事務局


初日のコスモシテージではアナログフィッシュが喪章をつけてライブをした。下岡さんが涙声でその急逝を語った。同じ日のギャラクシーステージでは、事務所の先輩である奥田民生が「茜色の夕日」を、涙で声を詰まらせながら熱唱した。ギャラクシーをオーディエンスのすすり泣きが、「タミオ!」と叫ぶ男性の悲痛な声が響く。
トライセラトップスは「シムシム、聴いててくれよな」と言い陽炎を、氣志團は志村氏の10年来にわたる友人としてのコメントや思い出を語り、「茜色の夕日」をカバーした。
フェスがこんなにもしっとりした空気に包まれているのは初めてで、そして自分自身がリアルタイムでみてきたバンドマンの急逝が初めての体験で、何もかもがグレーの風景に見えた。
渋谷社長が初日の朝礼で「お前ら最高のフェスにしてくれよ!頼むぞ!」といった言葉と、ストレイテナーホリエアツシがMCで「色々あった2009年だけど、今だけはみんなの笑顔を見せてくれ」と言った言葉に、はっとして気持ちを切り替えようとしたけど。


12/30、13時からのアースステージ。いつも通り渋谷さんの朝礼から始まる。1分間の黙祷、こんなにもアースが、いや幕張メッセが静まり返ったのを見たことがない。
そして渋谷さんの口から、楽器のセッティングや照明は予定通りしたこと、ライブは当初フジファブリックが予定していたセットリスト順に、ライブ映像を流すことが告げられた。

フジファブリック セットリスト*1

  1. 銀河(ROCK IN JAPAN FES.2009)
  2. Merry-Go-Round(ROCK IN JAPAN FES.2009)
  3. Surfer King (COUNTDOWN JAPAN 07/08幕張)
  4. ダンス2000 (ROCK IN JAPAN FES.2006)
  5. 地平線を越えて (2006年12月25日/渋谷C.C.レモンホール)
  6. TEENAGER(COUNTDOWN JAPAN 07/08幕張)
  7. 星降る夜になったら(2007年12月15日/両国国技館
  8. Sugar!! (ROCK IN JAPAN FES.2009)

後ろのほうでみていた。ビジョンの中で唄う志村。つい癖でステージに目をやる、しかしそこには楽器のみ。でも煌びやかなライティングの中に、ライブをするフィジファブリックが、ギターを弾き唄う志村が見えた気がした。たくさんのフジファブリックのTシャツ、Suger!終了後に鳴り響くアンコールの拍手。こころに残るライブだった。
「Masahiko Shimura 1980-2009」という一行と志村の写真が出て、ライブは終わった。



私自身はフジをフェスでしかみたことがなくて、でも前述した通り、リアルタイムで見てきた、しかも同世代のアーティストの死を体験することが初めてで、深いショックを受けた。今でもCDショップでフジファブリックのブースを見ると涙が出る。メンバーや関係者、もっと近くで見てきたオーディエンス、身近なバンドマンや家族の悲しみは想像を絶する。
だから上手く言葉にできないが、これだけは。
ずっとずっとフジファブリックの音楽を、ライブを、その声をギターを、忘れない。
ご冥福をお祈りいたします。

*1:クイックレポより引用